
開催イベントの報告
2024/08/05
東喜連保育園 公開保育『異年齢保育の実践』
2024年8月1日(木)平野区東喜連保育園の公開保育を実施しました。
日を追うごとに参加申し込みが増え、最終的には33名になりました。東喜連保育園の園長先生始め職員の皆様が、快く引き受けてくださり感謝しかありません。
東喜連保育園は異年齢保育を取り入れて5年になるそうです。そこで今回の学びの視点は『異年齢保育―ともに育ちあうー』としました。
9時15分に集合し、今日の見学スケジュールを確認し、保育室の方に移動しました。3・4・5歳児の保育室は、一室の広いオープンスペースになっています。
保育室には、7・8月の『水』と『色と形』二つのテーマを合わせたプロジェクト活動「お店屋さんごっこ」が、保育室一杯に展開されています。お寿司屋さん、たこ焼き屋、お花屋さん、アイスにキャンディとお店に並んでいる商品のクオリティの高さに驚きました。しかし、綺麗すぎず子どもたちの手によるものだなあ、と感じることが出来ました。
環境を見学していた参加者の皆さんも、暫くするとお店屋さんに参加し、子ども達と一緒に遊ぶ姿も見られました。
次に軽快な音楽が流れてくると、今まで遊んでいた子どもたちは遊びを止め、手でリズムを取りながら自然に空いているスペースへと移動していきました。そして、ラジオ体操の曲に変わり体操が始まりました。
体操が終わると、一つの大きな円に移動です。大きな子も小さな子もどこかに入り込み歌が始まりました。曲風を変えながら、大きな声・小さな声・低い声・高い声と音量だけでなく、声音も使い分け、澄んだ奇麗な声が室内中に響き渡りました。これはきっと毎日の積み重ねの賜物だろうと感動しました。
次に、リーダーのもとに集まるようにと指示があると、それぞれのグループがいつの間にか奇麗に分かれて、サークルタイムが始まりました。
80名近くの子どもたちの、この一連の流れの中で、保育士が誰一人として大きな声で子どもを呼んだり、大きな声で指示を出したりしていません。
子どもたちは、どの子も自分の意思で行動し、自分の思いで生活し遊んでいるのだろうと感じました。そこには、自分の居場所が確実にあり「安心・安定した生活の場」と信じているのでしょう。
参加者の皆さんが、たくさんの質問を抱いただろうと思い、途中で交流会を持ちました。その後休憩を取り、東喜連保育園の保育の経過を発表していただく中で、常に保育に向き合い真剣に話し合い、そして保育を楽しみ、しかし時には悩み試行錯誤し、その都度議論を重ねた中で生まれてきた「熟成した保育」を見せていただいたなあ、と思いました。
そして、そこには、ペーター・ペーターセンの教育思想「共に生きることを学ぶ」ということが、確実に息づいているなと感動しました。
皆が、お互いの違いを認め合い、誰かが出来ないことがあれば助け合い、楽しいことは皆で“ワハハ”と笑い喜び、悲しいことがあれば静かに慰め合い、共に生きていこう!と、思える保育園、そして社会になったら素敵ですね。
東喜連保育園の皆様、ありがとうございました!!